直すか、乗り換えるか

車種別の修理費と、手放すときの判断材料

最終更新: 2026-07-28

N-BOXの13年目の車検、通すか乗り換えるか|増税額は2年で5,800円〜13,000円です

「13年を超えると税金が上がるから、そろそろ乗り換えたほうがいい」——よく聞く話です。

では、実際にいくら上がるのか。先に答えを書きます。

あなたのN-BOX13年目の車検からの2年間で増える税額月換算
2015年3月31日以前に初回新規検査約13,000円約542円
2015年4月1日以降に初回新規検査約5,800円約242円

月に242円〜542円です。

この金額だけを理由に乗り換えるのは、合理的とは言えません。 13年目の車検を「通すか、乗り換えるか」の判断材料は、増税ではなく別のところにあります。

まず税額を正確に整理し、そのうえで本当に見るべき数字を示します。


増税の内訳: 上がるのは2種類の税金

「13年の壁」と呼ばれるものの正体は、軽自動車税(種別割)自動車重量税の2つです。

① 軽自動車税(種別割) — 毎年かかる

区分年額
2015年3月31日以前に初回新規検査7,200円
2015年4月1日以降に初回新規検査10,800円
13年超(経年重課)一律 12,900円

ここが重要なポイントです。 13年を超えると、元の税額にかかわらず一律12,900円になります。

つまり、元の税額が安かった車ほど、増額幅が大きくなります。

元の年額13年超増額
7,200円(2015年3月以前)12,900円+5,700円/年
10,800円(2015年4月以降)12,900円+2,100円/年

JF1/JF2は2011年12月〜2017年の生産なので、前期と後期で増税幅が2.7倍違います。ご自身の車がどちらかは、**車検証の「初度検査年月」**で確認してください。

なお、この重課は平成28年度の税率改正で導入されたもので、環境負荷の大きい車に重い税を課し、買い替えを促す目的とされています。電気自動車などは対象外です。

② 自動車重量税 — 車検のたびにかかる

経過年数税額(自家用・車検2年分)
13年未満6,600円
13年経過〜18年未満8,200円
18年経過以降8,800円

13年で**+1,600円**(2年分)、18年でさらに**+600円**です。

合計すると

13年目の車検を通し、次の車検までの2年間で増える額は、

前期(2015年3月以前): 5,700円 × 2年 + 1,600円 = 13,000円
後期(2015年4月以降): 2,100円 × 2年 + 1,600円 =  5,800円

これが「13年の壁」の実額です。


重量税の適用タイミングに1つ注意

重量税の重課には、適用開始の基準があります。

以前は「13年目となる年の12月以降に車検を受ける車から」でしたが、現在は車検証の「初度検査年月」から13年を経過した年の11月1日以降に新しい車検証が交付される軽自動車が重課対象です。

理屈のうえでは、10月31日までに車検を通せば、その回は重課(+1,600円)を回避できます

ただし、これを狙って車検を前倒しするのは慎重に判断してください。 車検は満了日の1か月前から受けられますが、それより早く受けると有効期間が受検日基準になり、次回車検までの期間が短くなる扱いがあります。1,600円のために車検1回分の期間を削るのは、割に合わない可能性があります。

満了日がもともと10月以前の方は、意識せずとも回避できている、という程度に捉えるのが現実的です。


本当に判断材料になるのは、整備費用のほうです

増税が月242〜542円だとすると、判断を左右するのは車検そのものの費用です。

軽自動車の車検費用の相場

出典によって幅がありますが、おおむね以下です。

内訳金額
法定費用(重量税+自賠責+印紙代)2万円台後半〜3万円弱
車検基本料業者により変動(4万〜9万円という目安も)
業者依頼の総額4.5万〜14万円(出典により幅あり)
2回目以降の目安6.5万〜15万円
ユーザー車検法定費用のみ(約3万円前後〜)

法定費用はどこで受けても変わりません。 差が出るのは基本料と追加整備です。

そして重要なのは、タイヤ交換やバッテリー交換などが発生すると、目安に+3万〜10万円が乗るという点です。

13年目の車検は、まさにその整備が乗るタイミングです。 増税分13,000円より、こちらのほうが桁が大きい。


13年目のJF1/JF2に、何が来るか

車齢13年のN-BOX(JF1/JF2)は、以下が同時期に来る年式帯に入っています。

箇所費用の目安
CVT本体20〜35万円(故障実例は9.5万km・14万km)
エアコン一式10万円超になることも
リヤパワーウィンドウのガラス剥離10万円超の例あり
パワースライドドアのワイヤー切れ約48,000円
車検時の消耗品(タイヤ・バッテリー・ブレーキ等)+3万〜10万円

「今回の車検費用」だけで判断すると、判断を誤ります。

車検を10万円で通した3か月後にCVTが30万円、というのは十分あり得る順序です。見るべきは「今後2年でいくらか」です。


判断の手順

まず: 車台番号でリコール照会(所要1分・無料)

車検の見積を取る前にやってください。

JF1/JF2には、低圧燃料ポンプのリコール(2020年から2026年にかけて8回対象拡大されています)、CVTトルコンのリコール(2020年2月届出)など、無償修理の対象が複数あります。リコールに期限はありません。

ホンダの無償修理状況検索(recallsearchp.honda.co.jp)に車台番号を入力すれば、その場で分かります。電話はHondaお客様相談センター 0120-112010

車検の整備見積に、無償で直る項目が混ざっている可能性があります。

次に: 3つの数字を揃える

① 車検の見積(整備内容の内訳を必ず分けてもらう)
② 現車の査定額(車検を通す前に)
③ 乗り換えた場合の実額(中古車購入 or リースの月額)

②の順序が重要です。 車検を通してから売っても、支払った車検費用は査定額に反映されません。売る可能性があるなら、査定が先です。

判断の目安

状況判断
車検見積が5〜7万円台で、整備は消耗品中心 / CVT・エアコンに異常なし通す。 増税込みでも年間コストは低い
車検見積が10万円超 / 「次の車検までにこれも来ます」と言われている査定を取ってから判断。 2年で追加出費が読める
CVTやエアコンに既に症状が出ている車検費用+修理費が同時に乗る。乗り換えの検討ライン
走行が15万kmに近い15万km・20万kmは査定の節目。超える前が有利

通すと決めたら: 費用を抑える方法


よくある質問

Q. 13年で増税されるなら、その前に売ったほうが得ですか? A. 増税額は2年で5,800〜13,000円です。これを理由に売り急ぐ必要はありません。ただし走行距離の節目(10万km・15万km)は査定に大きく影響するため、そちらのほうが売却タイミングとしては重要です。

Q. 18年でまた上がると聞きました。 A. 重量税が8,200円→8,800円(+600円/2年)になります。軽自動車税は13年超の12,900円のまま変わりません。18年の壁は13年より小さいです。

Q. エコカーなら増税されませんか? A. 電気自動車やハイブリッド車などは重量税の重課対象外です。JF1/JF2はガソリン車のため、対象になります。

Q. 車検を通した直後に故障したら? A. 車検は「その時点で保安基準に適合しているか」の検査であり、今後2年の無故障を保証するものではありません。だから見積時に「次の2年で何が来そうか」を整備士に聞くことが重要です。

Q. 13年超だと車検が毎年になりますか? A. なりません。軽自動車の車検は2年ごとのままです。かつて古い車は1年ごとという制度があったため誤解されがちですが、現在は年数で車検サイクルが変わることはありません。


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